生物環境物理学特論(Environmental Biophysics) 担当:小杉緑子
単位数:2 開講期:隔年後期集中 授業形態:講義
陸域生態系とその営みが、環境動態に対してどのような機能をもっているのかを理解するためには、生物とそれをとりまく環境とのエネルギーや物質の交換現象を理解し、生物活動をこれら交換過程の中に位置づけて捉える視点が不可欠です。本講義は、森林をはじめとする陸域生態系においておこる物質循環やエネルギー循環過程と生物活動との相互作用の諸側面を取り上げ、特にいくつかの今日的トピックスに焦点をあてて、平易に解説します。また、今日展開されつつある環境科学の複合領域における諸問題にとりくむために、生物環境物理学的な視点や手法を個々の研究に導入する際の実際的な技術を演習形式で習得します。
日時:
2015年12月21日(月) 8:45-12:00 S174
2015年12月22日(火) 8:45-12:00 S174
2015年12月24日(木) 8:45-12:00 13:00-18:00 S174
2015年12月25日(金) 8:45-12:00 13:00-18:00 S186
場所:農学部総合館 地域環境科学専攻大会議室 S174あるいはS186
持ち物:各自エクセルの使えるノートパソコンを持参してください。貸し出しが必要な人はあらかじめ小杉までメールで連絡ください。また、初日(21日)に最近自分が学会発表した内容のポスターあるいはスライドを印刷したものを一部持参してください
参加資格:特になし。受講届けを出していない人、修士学生以外でも参加可能です。ただし、単位が必要な人は必ずあらかじめ受講届けを出すようにしてください。
2015年度開講スケジュール
12月21日:「生物環境物理学の基礎・単位互換」
(小演習:単位互換))
12月22日:「物理モデルか、統計モデルか?」
(小演習:いろんなデータの、p値とr値を求める)
12月24日:「微環境の把握」
(小演習:土壌呼吸フラックスのデータから、温度依存を抽出する)
12月24日:「植物の光合成活動とフラックスと生理生態学と生物環境物理学の関係」
(小演習:個葉ガス交換データから、気孔コンダクタンスと細胞間隙CO2濃度を算定する)
12月25日:「群落H2O交換&CO2交換―生態系フラックスデータの特性と使い道」
(小演習:樹冠上の乱流フラックス生データ(30分)から、熱・水・二酸化炭素フラックスを算定する)
12月25日:「陸域生態系多層モデル」
12月25日:小課題の発表
(ゼミ形式で課題の発表を行う。)
各回の資料については、下記より講義終了後から順次ダウンロード可能です。
http://www.bluemoon.kais.kyoto-u.ac.jp/ykosugi/biophysics.htm