京都大学農学研究科森林水文学分野・山地保全学分野
京都府立大学生命環境科学科山地防災学研究室
コカ・コーラ財団助成金研究
「水循環システムの恒常性を維持する森林生態系の働き」特設WEBサイト
長期観測サイト
長期観測サイト
コカ・コーラ財団の助成を受けているふたつの長期観測サイト
「桐生水文試験地」(滋賀県)
「パソ森林保護区」(マレーシア)
を紹介します。
サイト(試験地)では、観測タワーを用いた大気・森林間のCO2・H2O交換速度や、量水堰を用いた降雨流出応答などの長期モニタリング観測に加えて、個葉の光合成・蒸散、生態系呼吸、メタン放出・吸収、樹体内や土壌面下での水の動態、水質形成など、水循環・物質循環に係わる観測研究を展開中です。
「桐生水文試験地」(滋賀県)
ようこそ、桐生水文試験地へ(ビデオレクチャー、英語)
国有林(ヒノキ林)内の水文試験地です。1972年以降連続した水文観測(降水量および流出量の観測)が行われています。また2001年以降タワーフラックスおよび微気象の連続観測が行われています。
「パソ森林保護区(タワーサイト)」(マレーシア)
多種の樹木が層を成して樹冠を構成するマレーシア熱帯雨林の試験地です。2003年以降タワーフラックスおよび微気象の連続観測が行われています。
今日森林は、地球環境の保全、水源涵養、快適環境の形成、災害の防止、生物多様性保全、物質生産など、様々な重要な機能を担うことが期待されています。これらの機能の多くは、水や炭素が森を廻ることで発揮されています。森林生態系における物質生産と物質循環の根本である樹木葉の光合成活動を維持するためには,これを底支えする蒸散活動が必要です。蒸散活動は気温や降水などの安定にも役立ち、また森林土壌中に蓄えられた水は、植物の蒸散のための水を供給するとともに、ゆっくりと川へ流出することで、災害の低減や水資源貯留に役立っています。森林の諸機能の持続可能性や限界を知るために、水や炭素がどのように森林を廻っているのかを、様々な観測から明らかにする研究を行っています。
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